2022/09/30

日記で振り返るコロナ後初の日本帰省 京都編7月20,21日

 7月20日(水)京都

6時半に起き、四国は行かずに京都の近くのどこかに行こうと思った。奥さんに話すと、いいんじゃないのと言う。シャワーを浴び、朝ごはんの納豆豆腐とバナナをカバンに入れ、8時頃に一人でホテルを出て、バスを乗り継いで鞍馬山に向かった。

乗り換えで降りたバス停で、朝ごはんを食べた。進めば進むほど山深くなり、1時間ほどで鞍馬山に着いた。寺の前には6,7人の人がいる。門の前に狛犬らしいものが置かれていたが、どう見ても虎。お寺の入り口入山費300円を払い、石段を登って行く。山の中には大小さまざまな神社やお寺があった。

由岐神社というすごく雰囲気のある神社があり、その横には大杉さんという巨大な杉があった。畏敬の念を覚える。休憩所で、長寿箸というのを、母と叔母に2つ買った。レジのおばさんが、毎日使っていただいてもかまいませんよ~と笑顔で言ってくれて、とてもいい気分になった。

石段を登り始め30分ほどで、やっと本殿に着く。本殿はとても大きく、威厳がある。ここにも虎がいて、虎石という縞模様の石もあった。ここは虎に縁があるようだ。本殿の前の石畳は三角で、おそらく三位一体を表している。本殿の中に飾られていた「光に向かって」という詩がよかった。神仏とは少し違う、神智学的な教えのような気がした。

本殿を出て奥の宮へ向かう。どんどん山深くなっていく。きのこや苔がたくさんある。坂もきつくなる。義経にまつわる場所がたくさんあった。20分ほど歩いてやっと奥の宮、魔王殿に着いた。メタリックレッドに光る黄金虫がたくさんいた。こんな色の虫が自然界に存在するなんてほんとうにアメージングだ。

魔王殿は名前に似つかず、拍子抜けするくらいあっさりしていて、魔王っぽさはゼロ。しかし雰囲気はすごくある。そこからさらに歩いて行くと、ついに貴船の西門に出た。本当に良い山だった。

貴船神社は人がたくさんいて、相変わらずみんな願掛けばかりしている。神社の前を流れる貴船川からドドドドドとすごい音がする。川上の奥の宮へ歩いていくと、道沿いに川床料理の店がたくさんある。どれも1万円くらいするようだ。しばらく歩いてやっと奥の宮に着く。高い杉がたくさんある。奥の宮には人はあまりおらず、とても神聖な雰囲気だった。帰りに中の宮にも寄ってみると、作業着を着て地下足袋をはいた人たちが作業をしていた。その中の一人が、自分たちは「大地再生」という団体で、山が元気になるように工事をしているんだと教えてくれた。道の端っこに溝を掘って、山がもっと呼吸できるようにしているらしい。前にここを整備した人達は、そういう事は何も考えずにやったのだろうと言っていた。なかなか面白そうな人たちで、貴船側が彼らに許可を出したというのもまた面白いと思った。

また歩いていると、一人のおばあちゃんに手を貸してくれと頼まれ、10mくらい手を引いてあげた。とても品の良い人で、お参りはした?どこから来たの?私は99歳なの、などと色々話してくれた。あの人は神様だったのでは、と思った。

貴船口駅まで歩いて帰ることにした。前には、鞍馬山で見かけた白人男性が歩いていた。彼も一人が好きなのだろう。途中でよもぎ餅を買って食べた。川沿いの道はとても気持ちがよくて、川で水浴びなどしたかったが、ちょっと一人ではできない。歩いていると蛍が一匹手にとまった。

やっと駅に着き、電車に乗って街のほうに向かい出町柳駅という所で降りてみた。お昼を食べたかったので「つなぐ食堂」という店に入ってみた。エビの出汁のカレー、1,100円を頼んでみたが、これがクソ美味かった。自分では絶対に作れないプロの味だと思った。ラムレーズンケーキも食べたが、こちらも絶品。帰りはトイレに財布を忘れ、店員さんと笑い合った。ぜひまた来たいと思った。

それからバスに乗ってホテルに帰る。途中でなんとなくパン屋に立ち寄り、あまり買う気はなかったのだが、今日がニューオープンらしく、スタッフ一同私の一挙手一投足を見ているので、しかたなくクロワッサンとメロンパンを買った。

ホテルに着くと、なぜか靴下が血まみれだった。外傷は特にないが、血が止まらない。どうやら山で蛭に噛まれたっぽい。本当に全然血が止まらなかった。

16時からインワイのレッスン。終わってから明日からのホテルを予約した。そしてその次のプランも考え、結局姫路に行くことにした。19時に一人でスーパーに行き、おからと発泡酒を買った。ホテルで晩ご飯を食べ、今日はめんどくさいので風呂には入らずシャワーだけ浴びて寝た。


7月21日(木)京都

朝4時くらいに起きてしまったが、もう少し休みたかったので、6時くらいまでずっと目をつぶっていた。出発の準備をして、冷蔵庫に残っていた納豆も豆腐も全部食べ切り、8時半にチェックアウトした。まだここに泊まっていたかったが、週末は満室で予約できなかった。

バスに乗って今日のホテル、Fuga Stayがある四条大宮へ行く。荷物を預けようと思ってホテルに行ったが、受付には誰もいない。御用の方は以下の電話番号にかけてくださいと書いてあったが、我々は電話はかけられない。しょうがないのであきらめて、駅のコインロッカーに荷物を預けに行く。また中サイズのロッカーに二つのバックパックを詰め込んだ。500円。

バスに乗って京都駅へ向かった。途中でバスから見えた東本願寺がめちゃくちゃでかくてビビった。京都駅のカフェで朝ごはんを食べた。ピスタチオのパンとコーヒー。それからJRで奈良駅へ。各駅停車なので1時間かかったが、ずっと外ののんびりした景色を見ていた。

奈良駅には心配になるほど人がいなかった。三条通を歩き、柿の葉寿司や、古風な建物のローソンを見た。「オモテナシ食堂」という店で昼御飯を食べる。お店で農園を持っているらしく、定食を頼んだら、新鮮そうな色んな野菜が出てきた。そうめんカボチャなんて聞いたことがない。美味しくて感動した。これで1,000円は安いと思う。

店を出て、奈良公園に向かう途中、商店街で麻の布巾を買う。奈良公園手前の中央分離帯にさっそく鹿がいた。歩道にはセミが瀕死のセミがたくさん落ちていた。奈良公園は噂通り鹿だらけ。一つ200円の鹿せんべいを買ったら、鹿に囲まれて噛んだり突いたりされた。噛まれるとものすごく痛い。公園は巨大で、店や民家まである。

東大寺とミュージアムのセット券を買った。南大門のデカさに圧倒された。仁王像も巨大で、こんなデカい木像をどうやって作ったんだろうと不思議に思った。ここも人が少ないが、その分白人が多いのが目立つ。

中門と大仏殿もやはり巨大だった。修学旅行で来たはずだが全く覚えていない。柱に落書きがたくさんあった。堂の中には10人くらいしかいない。ゆっくり見れて最高だった。出口で手ぬぐいも買った。

それから裏手にある手向山神社、二月堂なども見た。二月堂からは、奈良の街を見下ろす素晴らしい景色が見える。しかし人は全然おらず、経営もうまくいってない感じがした。おみくじやお守り等で商売をするのは、邪道だと思っていたが、これを見ては、そうも言っていられないのだなと感じた。神社仏閣のシビアな格差を見た。

ミュージアムに入ったが、ここも見応えがあった。展示物の刀について、学芸員さんに質問したが、彼女のの声が小さすぎてよくわからなかった。売店では、マスクしてくださいねと言われた。

ミュージアムを出ると、鹿が怖くてガン泣きしている女の子がいた。鹿も執拗にその家族のあとをつけていく。けっこう酷いトラウマになりそう。

公園を出てもまだ鹿があちこちにいる。びっこをひいた鹿もいた。近鉄奈良駅から電車に乗り、安倍さんが狙撃された大和西大寺で、520円の特急券を買って乗り換え、京都まで30分で着いた。指定席は快適だった。時は金なり。

京都駅からバスで四条大宮へ行き、スーパーで晩ご飯を買ってから、地下鉄のロッカーから荷物を取り出し、ホテルまで歩いた。受付には中国人のスタッフがいた。日本語がお上手。

チェックインして部屋に入ると、キレイで広めのツインルームだった。バスタブもあって、すごく良い感じ。とりあえず長めの風呂に入ると、疲れがどっと出てきて気持ちよかった。晩飯を食べて缶ビールを飲み、一休みしてからセシリアのレッスン。終わってからテレビを見たりして23時頃に寝た。ツインベッドなので広くて寝心地が良かった。これで一泊3,000円とは恐ろしい。



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