2013/02/24

セカンドバージン



















来月から3週間、一人で北インドに旅行にいってくる。
いつも旅行の前は少し楽しみであるが、今回はどうしても不安がぬぐいきれない。
というのも、わたしが初めて海外旅行にいった国がこの北インドで
そのときに言葉では表せないほどのストレスを感じ
それが未だにトラウマになっているのだと思う。
そんな自分にとって恐ろしい土地へなぜまた行くのか。
それは「確認」のためだ。

あの旅行はたしか2008年頃であったと思う。
そのときは、英語もろくにしゃべれず、海外経験がなかったので
大津波のように色んな初体験がおしよせ、泣いて笑って喧嘩して
一ヶ月後日本に帰国して、やっと波が引いたあとは、わたしは真っ白な灰と化し
いったい何が起こったのか、いまいち思い出せないまま今に至っている。

なぜわたしはあのときあんな行動をとったのか。
なぜあそこで恐怖を感じ、なぜあんな些細なことで喧嘩をし
断りきれず、金をぼったくられ、ただ泣き寝入りしたのか。
こんな事を書くと、まるでいじめられた相手に復讐をしに行くみたいだが
とにかくもう一度行って確認したいのだ。

とくに一番謎のままなのは、インドの首都ニューデリーだ。
わたしは深夜空港に着き、小便がまき散らされたトイレで歯を磨き
朝まで椅子の上で体育座りのまま夜を明かし
早朝にいざ外にでたら、暗がりに深い霧がかかっており
無数の不気味な野良犬がそこらを徘徊し、地面には頭から毛布をかぶって
寒さに震える人々がかたまってこっちを見ていた。
いったいなんだったんだあの光景は・・・。

そして街に着けば、怪しい男たちがひっきりなしに声をかけてきて
しつこくつきまとい、それをさければ路地裏に迷い混み
野良犬に吠えられ、頭上では野生インコの大群が飛び交い
道路の真ん中には牛がいて、車の往来を邪魔している。

嗚呼あのときの事を、あの最初の一日のことを思い出すだけで
体がこわばり動悸が激しくなってくる。とても悲しい夢を見ているようだ。
だんだん行きたくなくなってきた・・・。

もう考えるのはよそう。そういうことは飛行機の中で考えればいい。
とりあえず今回はまず南インドのチェンナイに行って
そこから国内線でデリーまで行かなければならない。
はたしてスムーズにデリーまで到着できるだろうか。
とにかく頭の中に、インドは一筋縄では行かないという
固定観念なのか、偏見なのか、事実なのかよくわからないが
何をするにでも不安がつきまとう。やはり完全にトラウマじゃないかちくしょう。

誰か僕と一緒に行ってくれないか。

2013/02/19

何四天王
















今月頭うちの奥さんが、10年ほど勤めた出版社を辞めた。
とても大きい会社で、仕事に対しストレスがけっこうあったので
それが理由だと聞いているが、本当のところはどうかわからない。
というかそれについて、あまり話していない。
自分の仕事をどうするかというのは、もちろんその人の自由だし
うちは財布は別々なので、金銭的にはさほど私に影響はないし
奥さんのストレスが減るというのなら、わたしはやはり嬉しい。

これからは、フリーでデザインの仕事をするというので、毎日家にいる。
10年も勤めたのだから、本格的に新しい仕事を始める前に
まずはしばらくゆっくり休みたいらしく、毎日家でサウスパークを見たり
ミシンで色々作ったり、来月は一人で長めの旅行などをするらしい。

それはいいのだが、私もあまり外に出ないので家にいるし
奥さんの両親もわりと家でダラダラしているので
毎日家に4人もいてまったりしていると、少し不思議な気分になる。
まるで日曜日がずっと続いているような。

わたしも外にでも行けばいいのだが、ここ3週間ほど
毎日のように雨が続いていて、うかつに遊びに出られないし
アバラもまだ完治してはいないので、スケボーもできないし。
とりあえず早く雨期だけでも終わってほしい。
奥さんにてるてる坊主でも作ってもらおう。

2013/02/16

癒しと智慧


利き手に2、30cm程度のヒモを持ち
それをクルクルと回して追い立てなさい。




COACH 19


自由席の席取りを売り込んでくることがある。
頼むと混雑をかき分けて素早く席を確保してくれる。
初めに約束して、席に着いてから払えばよい。




2013/02/15

どしふん












昨日奥さんに褌(ふんどし)を作ってもらった。

前にインドで買った100円くらいの、肌触りのいいタオルがあったが
長過ぎて使いづらかったので、それを生地にして。

色々種類があるらしいが、作ってもらったのは
一番スタンダードと思われる「越中褌」というやつだ。
これだとケツがTバックにならないので、わりと抵抗なくつけれる。

というかなぜ今ごろ褌をつけるのかと、問いたい問いつめたいと思うが
わたしもよくわからない。
突然「ふんどし」をしめたい、と思いついてしまった。

心当たりといえば、去年見たNHKのテレビで
六本木で凹凹にされた生意気坊主の海老蔵が、家では褌を穿いていると言ってたのと
5、6年前に神奈川の海に海水浴に行ったときに
全身に和彫りを入れたヤク中みたいな人が、ふんどしで泳いでいた事ぐらいかな。
あっ、あとは宮沢りえ。それかまさかの佐川急便の飛脚?

とりあえず昨日の晩、穿いて寝てみたが、穿き心地は申し分ない。
トイレに行くときも、小のときは小脇にずらし、大のときは肩にかける。

見た目も男らしい感じがしつつも、ある意味ゲイっぽくもある。
なんともミステリアスなメイドインジャパンだ。

今度はTバックの「六尺褌」も作ってもらおう。


ふんどしの種類



2013/02/13

雨の旧正月






















2月10日は旧正月で、シンガポールでは昨日も今日も
どこのお店もほとんど休みだった。

今日は昼飯を食べようと思って、家の周りを歩いて回ったが
どこのお店もやはり閉まっていて、雨の中しょうがなく
わざわざチャイナタウンまでバスで行ってきた。

シンガポール中が休みの中、なぜかチャイナタウンだけは
けっこう開いている店が多い。
というのも、どこのお店も工事現場も正月休みに入り
仕事がなくなってヒマを持て余している中国人労働者たちが
チャイナタウンに押し寄せるので、逆に稼ぎ時だと多くの飲食店は営業しているのだ。

本当は正月くらい本国に帰りたいんだろうけど
結局飛行機のチケットが高いので、しょうがなくチャイナタウンで
飯食ってビール飲んで、アホみたいな大声でワイワイ話していた。

しかも最近、中国人労働者の間で坊主頭が流行っているので
男はみんな丸坊主で、俺なんかもきっと同じ中国人だと思われているんだろう。
たしかにバリカン一個あれば金かからないしね。
寮とかでお互い頭を刈り合ってるんだろうな。青春しやがって。

飯食ったあとすぐ家に帰ったが、外は雨が降ってるし、することも特にないので
部屋にこもってずっと裁縫をしていた。
実は最近奥さんに、自転車の後ろにつけるパニアバックを作ってもらった。
自転車で旅行するときにきっと役立つと思ったので
適当に寸法書いてお願いしたら、ちゃんとその通りに作ってくれた。

生地は、俺がゴミ捨て場で拾ってきた、シンガポール軍隊の迷彩服。
しかしこの生地がけっこう厚くて、作るのがほんとうにしんどかったみたいなので
ポケットや補強などは、自分で手縫いしますということで
一人でチクチクやっていたわけだ。しかし縫えば縫うほど
ここもこうしたらいいなどと、次から次へとアイデアが浮かんできて
結局こんな遅くまで休まずにやってしまった。

明日はまた奥さんに、むかし群馬の旅館から盗んできた浴衣で
パジャマを作ってもらおうと思っている。

2013/02/10

アポイント

先月は、クシャミをすると鉄砲で撃たれたような痛みを伴う脇腹だったが
最近はやっと、ともさかりえに蹴られた程度までになった。

そしてついに、専門医に面会のアポが取れ、昨日の朝、病院に行ってきた。

今まではレントゲン写真だけ撮って、まぁよくわからないけど折れてはいるね
という状態でほっておかれたので、いまいちどんな状態なのかわからなかった。
しかも折れた箇所が、反対側の脇腹と比べると1cmくらい盛り上がっているので
おそらくこれは複雑骨折していて、骨同士が変に重なって
こんな風に飛び出しているんだろう、そしてまた柔道なんかやったら
この飛び出した部分がに負荷がかかって、またすぐ折れて
それが内蔵に突き刺さるんだろうと、勝手に恐ろしい事を考えていた。

しかし、昨日もう一度レントゲン写真を撮って
先生に見てもらったところ、複雑骨折ではなく
折れた箇所の周りが腫れて硬くなっているだけだから
牛乳でも飲んでりゃすぐ治るべや、と言われた。

先生はわたしより少し上くらいの、眼鏡をかけた女医で
いかにも淡白そうな顔をしていたが、夜はどうだかわからないな。

昨日までちょっと心配で、もうきわどい運動は一生できないかなと思っていたが
やっと一安心でき、昨日は痛がりながらも腹筋運動までやってしまった。

しかしここ一年ほんとうに怪我が多いので、牛乳と小魚は今後も摂り続けて
もっと頑丈な体を作ろうと思う。
おまけに最近ヨガにも興味があるので、体も柔らかくすれば
もう怪我とは無縁になって、無敵マリオのようになるだろう。
あとは穴にさえ落ちなければ。




2013/02/07

寝相





















今朝起きたら、久しぶりに体が痛くて重かった。
おそらく原因は寝相だろうと思う。

30代になった頃から、朝起きるとすごく体が疲れていて
これは年のせいだとずっと思っていたが
去年、正しい寝相があるというのをどこかで聞いて、それを試してみたところ
たしかに寝起きの体の疲れがなくなり驚いた。

その正しい寝相というのはたんなる仰向け。

今までは、人それぞれあった寝相があるんだと思って
自分もなんとなく、横向きで寝ていたが
どうやらそれは正しい寝相ではなかったようだ。
もちろんずっと横向きで寝ていたので、最初仰向けで寝ようとしても
居心地が悪く、そのままの姿勢で寝つくまで、ちょっと大変だったが
効果があるとわかってからは、わりと気にならなくなってきた。

そして昨日はうっかりまた横向きで寝てしまった。
よって今朝は体が疲れていた、というふうに自分では考えている。

もし朝に疲れがたまってひどいという人は、ぜひ仰向け寝相を一度試してみてほしい。

寝ているうちに寝相が変わってしまう人は知らん。

ちなみに手はどこに置いてもいいと思うのだが
胸に置いて寝ると怖い夢を見てしまうと思いこんでいるのは
はたして私だけだろうか。


2013/02/02

人相悪い

昨日の夜、グループ展のオープニングセレモニーがあったので行ってきた。
ドレスコードと書いてあったので、スーツなんて持ってないよどうしようと
奥さんに相談したら、そんなのサンダルとショートパンツさえ履いてかなきゃ
なんだっていいんだと言われ、そんな適当でいいのかと思って行ったら
サンダルやショートパンツ、さらにはジョギングの帰りみたいな奴も来てて
拍子抜けしてしまった。

全部で10点ちょい飾られてたが、あまりたいした作品もなく
半分以上は専門学生の卒業制作みたいなレベルだった。
かといってわたしの作品がその中で群を抜いて良かったのかと言われると・・・。
正直たいしてイケてなかったと思う。
けっこう時間かけて描いたのに、おかしいなあ・・・。

なのでブラーッと一通り全ての作品を見たあと、奥さんがもう帰りたいというので
1時間くらいで抜けて帰ってきた。

東京で個展をしたときからそうだったが、自分の作品を展示している場所で
どういう顔をして、どんな対応をしたらいいか未だにわからない。
まぁ、もしなにか聞かれたら、思ったまま答えればいいんだろうけど
思ったまま答えても、なんかいつもしっくりこない。
たぶん会場には行かない方が、しっくりくるような気がする。

そりゃ見に来た人は、描いた人と話したりしたいのかもしれない。
しかし、それがいつも最良とは言えないんじゃないだろうか。
とくに私のように、あまり何も考えないで描いている人間となんか話したって
なにも得るものがないじゃないか。
いやいや、それだっていないよりはいた方がいいに決まってるじゃないか。

そんな小さな葛藤のなかで未だに悩み続けるわたし。
絵を描き始めてから、もう10年近く経ちます。
いい加減うじうじ考えるのやめてくれないかしら。



ものすごい笑顔をして撮ったつもりだったのにこのレベル(隣は主催者)