しかも一人は子供らしく、甲高い声をしていて、朝からしゃくに障る。
朝何時だと思ってたんだと思いつつも、もうすぐ終わるかもという可能性と
この国では別に非常識な事ではないんじゃないかという可能性から
話が終わるのをじっと我慢して待っていたが、30分経っても終わらず
もう我慢できんとドアを開けて、話してる家族連れを睨んでみたが
全く悪びれている様子もないので、こちらも注意するというタイミングが掴めず
そのまま彼らをスルーして宿の外に出てしまい、自分の根性のなさを噛み締めながら
10分ほど宿の周りを散歩してまた戻ってきた。
戻ってくると奇跡的にその家族がもう宿を出たみたいで
また静かになっていたのでもう一眠りした。
再び7時前に起き、隣の食堂で朝飯にパンとカレーを食べていると
5、6人の家族連れが店に入ってきて、わたしの目の前にあるテーブルに座った。
みんな私を見つけるやいなや奇妙な眼差しで私をチラチラ見てきたが
わたしが微笑むとみんなも微笑んでくれた。
とくに私の方を向いて座っている若くて微妙に可愛い姉妹二人が
こちらを見ながら笑っている。イヤな笑いではない。
これは俺に脈があるなと思い、紅茶をすすりながら二人と仲良くなる方法を考えたが
そんな方法はあるわけがなく、もどかしい想いで姉妹に手を振って店を出た。
宿に戻り出発の用意をして、8時の列車の乗り込むべく駅に向かった。
出発20分前に駅に着いたが、すでにたくさんの人が乗り込んでいた。
この "BADULLA" から 4駅ほど先にある"ELLA" という町までの電車から見える景色が
とても素晴らしいとガイドブックに書いてある。
席は相席しかなく、窓側にはもう人が座っているので
車両の間にある降車口に行き、そこから外の景色を眺めた。
電車は山の中のかなり高い位置を走っているらしく
そこから眺める景色はほんとうに素晴らしかった。
山あり谷あり川あり滝あり、民家あり畑あり鉄橋あり牛あり手を振る子供あり
最初は写真を撮ってみたが、この景色の素晴らしさは写真では撮れないと思い
だまって景色を楽しんだ。
1時間もしないうちに エッラ村の駅に到着したが、お金を両替したかったので
もう少し大きい町の方がスムーズに行くと思い
もう2つ先の "BANDARAWELA" という町で降りた。
残りのお金が1800Rs(千円弱)しかなかったので、昨日からけっこう焦っていた。
大きな銀行を見つけ3000円ほど両替した。
これであと3日過ごしお土産を買ってピッタリなはずだ。
両替したあとはまたバスに乗り、エッラ村まで戻った。
しかしバスの乗員に「エッラまで」と行ったはずなのに
どうみても村ではなく滝の前で降ろされてしまった。
人がたくさんいて、みんな写真を撮ったり滝で水浴びをしたりしている。
ガイドブックで調べるとエッラ村より6km先にある、エラワンの滝というところだった。
来てしまったものはしょうがないので、観光することにした。
滝壺の近くまで行き、自分の目の届きそうな岩場の上に荷物を置き
ランニングショーツにはきかえ、滝に打たれたり滝壺で軽く泳いでみた。
水はとても冷たく気持ちいいし、なんといってもみんなとても楽しそうだ。
さてまたバスで戻ろうと思い、バス停の前で待っていると
変なオヤジが寄ってきて、日本のコインはないかと聞いてきた。
どこのコインも持ってないが、偶然さっき滝壺で若者に
コインが落ちてるからあげると言ってインドの10Rsをもらったので
それでいいならあげると言うと、じゃあお礼に宝石をあげるといって
OMIYAGE, OMIYAGE と言いながらちょっと変わった石をくれた。
宝石ではないにしろ、インドの10Rs(20円)よりは高価な物だと思うが。
ようやくバスが来たので乗り込み、10分ほどでエッラ村に着いた。
エッラはとても小さい村で、メインであるTOWNと呼ばれている所は
脇にレストランやホテルがたくさん建っている200mくらいの一本道だけで
そこ以外は全て街灯もない山道だ。
安い宿を探し、現地の人に聞いたり、店の人に聞いたりして
色々なところを聞いてみたが、1500Rs以下のところがどうしても見つからず
小さい村の一本道を何回も行ったり来たりしているので
あいつまだ宿探してるぜ。いったいどんな宿を探してるんだ。
などという声が聞こえてきそうで、とても恥ずかしかった。
しかも宿と宿の間が離れていたり、山中なども探して回ったので
結局2時間以上も歩いて、しまいには雨も降ってきたので
やむなく最初の方に見つけた1500Rsの宿に戻り、チェックインした。
もうどこにも行く気力がなかったが、日暮れまでまだ2時間はありそうだったので
しょうがなく軽く散歩に行くことにした。
あてもなく、さきほどの滝の方面への道路を歩いてみた。
少し行くと大仏があり、いまさら旅の安全を拝んでいると
円形脱毛がたくさんある小坊主がどこからともなく現れ
英語が多少わかるようなので小話をしていると、スクールペンをくれとせがまれたので
おじさんもお金がなくて買えないんだと言っておいた。
道はどこまでも続きそうなので、もう30分歩いたら帰ろうと思ったら
30分くらい歩いたところに、「この先2kmに洞窟寺あり」という看板が立っていたので
仕方なくそのお寺を見に道路から小道へ入って山を登って行った。
早足で登っていくと小さい岩のお寺が見えてきて、中からお経を読む声が聞こえた。
中には坊一人と小坊主4人がいて、涅槃大仏に向かってお経を唱えていた。
坊さんは目をつむっていたが、小坊主たちは私の出現にかなり驚き
お経を読みながら笑みを浮かべて私の動きをずっと目で追っていた。
邪魔にならないように足早に寺を去るわたしに、小坊主たちは軽く手を振ってくれた。
さて帰るぞと思ったら、またしても
「この上に瞑想に使われた洞窟あり」という看板があり、上に登る階段があった。
これ見たらほんとうに帰ろうと思い仕方なく登っていったが
登れども登れどもいっこうに着かず、私の背丈ほどもありそうな草が
ぼうぼうに生えていて行く手を塞いでいるので、それを手でかきわけながら
さらに登るがまっっっったく着かない。
最悪だ。ハマった。マジで最悪だ。完全にハメられた。とつぶやきながら
汗まみで登ること15分、急勾配の坂と手すりが現れ
まだ行くのかと愕然としながらも、意地になり登っていくが
空はだんだんと暗くなってきており、ついに、あれか!!という真っ暗な洞窟が
20mほど上に見えたが中は真っ暗で何も見えない。
さらに階段は途中で終わっていたので、あとは手を使って急な土の斜面を登った。
やっと辿り着いた洞窟の中は真っ暗で何も見えず、地面の土は湿っていた。
あまりに気味の悪い空間と、空が暗くなっていることに身の危険を感じ
フラッシュで写真を数枚撮ったのち、すぐに同じ道を戻った。
頭の中で「とおりゃんせ」の歌が自動再生され、気が狂いそうになった。
しかしそうとう上まで登ったらしく、帰りに見た山の景色はとてもキレイだった。
山を降りる頃には完全に真っ暗になっていたが
すれ違う人がみんな声をかけてくれたので、あまり不安にはならなかった。
1時間ほどでやっとタウンに戻って晩飯を食い、宿に戻った。
小さい村なので、メインの道からはずれると、街灯ひとつなく宿の周りは真っ暗だった。
シャワーを浴びて寝る用意をすませ、明日はもっとたくさん山登りをする予定だったので
今日は早く寝ようと思い、すぐに寝る準備をしてベッドで本を読んだ。
1時間くらいしてどうしても喉が渇いたので
ミネラルウォーターを買いに宿を出て、暗闇の中を手探りで歩いたら
右足を何かに思い切りぶつけてしまい激痛が走り
これは血が出ているレベルだなと思い、すぐ部屋に戻ると
案の定足は血まみれで、親指の爪が剥がれかけていた。
血を止めるためティッシュを巻き、ベッドの上に寝て足を高く上げ
これは残念だけど、明日の観光は断念せざるをえないだろうと覚悟した。
30分ほどで血は止まったようなので、血まみれの足を洗って
消毒に唾をつけてティッシュでぐるぐる巻きにし、その上に靴下をはいて固定した。
少し心配だったが、明日の状態を見てから色々判断しようと思い
あまり気にしないようにして寝た。
喉はもう渇いていなかった。
とても素晴らしいとガイドブックに書いてある。
席は相席しかなく、窓側にはもう人が座っているので
車両の間にある降車口に行き、そこから外の景色を眺めた。
電車は山の中のかなり高い位置を走っているらしく
そこから眺める景色はほんとうに素晴らしかった。
山あり谷あり川あり滝あり、民家あり畑あり鉄橋あり牛あり手を振る子供あり
最初は写真を撮ってみたが、この景色の素晴らしさは写真では撮れないと思い
だまって景色を楽しんだ。
1時間もしないうちに エッラ村の駅に到着したが、お金を両替したかったので
もう少し大きい町の方がスムーズに行くと思い
もう2つ先の "BANDARAWELA" という町で降りた。
残りのお金が1800Rs(千円弱)しかなかったので、昨日からけっこう焦っていた。
大きな銀行を見つけ3000円ほど両替した。
これであと3日過ごしお土産を買ってピッタリなはずだ。
両替したあとはまたバスに乗り、エッラ村まで戻った。
しかしバスの乗員に「エッラまで」と行ったはずなのに
どうみても村ではなく滝の前で降ろされてしまった。
人がたくさんいて、みんな写真を撮ったり滝で水浴びをしたりしている。
ガイドブックで調べるとエッラ村より6km先にある、エラワンの滝というところだった。
来てしまったものはしょうがないので、観光することにした。
滝壺の近くまで行き、自分の目の届きそうな岩場の上に荷物を置き
ランニングショーツにはきかえ、滝に打たれたり滝壺で軽く泳いでみた。
水はとても冷たく気持ちいいし、なんといってもみんなとても楽しそうだ。
さてまたバスで戻ろうと思い、バス停の前で待っていると
変なオヤジが寄ってきて、日本のコインはないかと聞いてきた。
どこのコインも持ってないが、偶然さっき滝壺で若者に
コインが落ちてるからあげると言ってインドの10Rsをもらったので
それでいいならあげると言うと、じゃあお礼に宝石をあげるといって
OMIYAGE, OMIYAGE と言いながらちょっと変わった石をくれた。
宝石ではないにしろ、インドの10Rs(20円)よりは高価な物だと思うが。
ようやくバスが来たので乗り込み、10分ほどでエッラ村に着いた。
エッラはとても小さい村で、メインであるTOWNと呼ばれている所は
脇にレストランやホテルがたくさん建っている200mくらいの一本道だけで
そこ以外は全て街灯もない山道だ。
安い宿を探し、現地の人に聞いたり、店の人に聞いたりして
色々なところを聞いてみたが、1500Rs以下のところがどうしても見つからず
小さい村の一本道を何回も行ったり来たりしているので
あいつまだ宿探してるぜ。いったいどんな宿を探してるんだ。
などという声が聞こえてきそうで、とても恥ずかしかった。
しかも宿と宿の間が離れていたり、山中なども探して回ったので
結局2時間以上も歩いて、しまいには雨も降ってきたので
やむなく最初の方に見つけた1500Rsの宿に戻り、チェックインした。
もうどこにも行く気力がなかったが、日暮れまでまだ2時間はありそうだったので
しょうがなく軽く散歩に行くことにした。
あてもなく、さきほどの滝の方面への道路を歩いてみた。
少し行くと大仏があり、いまさら旅の安全を拝んでいると
円形脱毛がたくさんある小坊主がどこからともなく現れ
英語が多少わかるようなので小話をしていると、スクールペンをくれとせがまれたので
おじさんもお金がなくて買えないんだと言っておいた。
道はどこまでも続きそうなので、もう30分歩いたら帰ろうと思ったら
30分くらい歩いたところに、「この先2kmに洞窟寺あり」という看板が立っていたので
仕方なくそのお寺を見に道路から小道へ入って山を登って行った。
早足で登っていくと小さい岩のお寺が見えてきて、中からお経を読む声が聞こえた。
中には坊一人と小坊主4人がいて、涅槃大仏に向かってお経を唱えていた。
坊さんは目をつむっていたが、小坊主たちは私の出現にかなり驚き
お経を読みながら笑みを浮かべて私の動きをずっと目で追っていた。
邪魔にならないように足早に寺を去るわたしに、小坊主たちは軽く手を振ってくれた。
さて帰るぞと思ったら、またしても
「この上に瞑想に使われた洞窟あり」という看板があり、上に登る階段があった。
これ見たらほんとうに帰ろうと思い仕方なく登っていったが
登れども登れどもいっこうに着かず、私の背丈ほどもありそうな草が
ぼうぼうに生えていて行く手を塞いでいるので、それを手でかきわけながら
さらに登るがまっっっったく着かない。
最悪だ。ハマった。マジで最悪だ。完全にハメられた。とつぶやきながら
汗まみで登ること15分、急勾配の坂と手すりが現れ
まだ行くのかと愕然としながらも、意地になり登っていくが
空はだんだんと暗くなってきており、ついに、あれか!!という真っ暗な洞窟が
20mほど上に見えたが中は真っ暗で何も見えない。
さらに階段は途中で終わっていたので、あとは手を使って急な土の斜面を登った。
やっと辿り着いた洞窟の中は真っ暗で何も見えず、地面の土は湿っていた。
あまりに気味の悪い空間と、空が暗くなっていることに身の危険を感じ
フラッシュで写真を数枚撮ったのち、すぐに同じ道を戻った。
頭の中で「とおりゃんせ」の歌が自動再生され、気が狂いそうになった。
しかしそうとう上まで登ったらしく、帰りに見た山の景色はとてもキレイだった。
山を降りる頃には完全に真っ暗になっていたが
すれ違う人がみんな声をかけてくれたので、あまり不安にはならなかった。
1時間ほどでやっとタウンに戻って晩飯を食い、宿に戻った。
小さい村なので、メインの道からはずれると、街灯ひとつなく宿の周りは真っ暗だった。
シャワーを浴びて寝る用意をすませ、明日はもっとたくさん山登りをする予定だったので
今日は早く寝ようと思い、すぐに寝る準備をしてベッドで本を読んだ。
1時間くらいしてどうしても喉が渇いたので
ミネラルウォーターを買いに宿を出て、暗闇の中を手探りで歩いたら
右足を何かに思い切りぶつけてしまい激痛が走り
これは血が出ているレベルだなと思い、すぐ部屋に戻ると
案の定足は血まみれで、親指の爪が剥がれかけていた。
血を止めるためティッシュを巻き、ベッドの上に寝て足を高く上げ
これは残念だけど、明日の観光は断念せざるをえないだろうと覚悟した。
30分ほどで血は止まったようなので、血まみれの足を洗って
消毒に唾をつけてティッシュでぐるぐる巻きにし、その上に靴下をはいて固定した。
少し心配だったが、明日の状態を見てから色々判断しようと思い
あまり気にしないようにして寝た。
喉はもう渇いていなかった。
いたいいたい!
返信削除おかげさまで今ではすっかり爪無し男として社会復帰を果たしましたよ!
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