8月23日。朝6時に起き、ラジオ体操をして冷たいシャワーを浴びた。
今日は旅の最終日。夜11時の飛行機でシンガポールに帰らなければならない。
旅行中はわりと強気だが、最終日だけは無事に帰りの飛行機に乗れるかいつも不安だ。
出発の準備をして7時に宿を出た。
バス停に着くとすぐにバスが来たが、バスを見たとたんに便意をもよおしたので
大事をとって1つバスを見送り、となりにあった食堂で
ヨーグルトを紅茶をたのんでトイレを借りた。
またすぐにバスが来たので急いで乗った。
エッラ村からコロンボまで行くバスはないので、一度バンダーラウェラの町で降りた。
バンダーラウェラで食堂に入り、朝飯を食べようと思い
いつもと同じ、パンにカレーを注文したが、カレーがとても美味しく
ムスリム系の店だったので牛肉のカレーもついていて、朝から得した気分になった。
コロンボ行きのバスも見つかりすぐ乗り込み、一番後ろの席に座った。
発車まで少し時間があり、客もまだあまり乗っていなかったので
チャンスだと思い、バスの中で素早くジョギング用の格好に着替えた。
コロンボまでは最低でも6時間はかかるので、暑い天気と車内の熱気のせいで
着く頃にはおそらく汗だくになっていると思ったからだ。
バスが出発すると、たくさんの人がバスに乗ってきたが、わたしの隣に座る人は
わたしのあまりに露出の多い、初期のジャニーズのような姿に、少し戸惑っていた。
バスに乗っている間はずっと外の景色を見ていたが
2時間も経つとやはり汗だくになり、さらに暑くて窓を開けていたので
顔も腕も土ぼこりで、だんだんと汚れていくのがわかった。
外の景色はどの町に行っても大差なく、退屈でしょうがなかったが
5時間ほど経つとやっとコロンボに近づき、外の建物が近代化していった。
がそれと同時に、バスは渋滞に巻き込まれ、空気は汚くなってきた。
市内に入り乗客はどんどん降りいき、最後はわたしを含め2、3人だけになった。
バスはあいかわらず渋滞であまりすすまないので、自分も降りて歩きたかったが
ガイドブックを見ても現在地が全然わからないので
しょうがなく最終のバスターミナルまで我慢した。
やっと着いたバスターミナルは、今まで見たどこの町よりも汚かった。
喉が渇いたので何か飲もうと思い、適当に店に入って
なんでもいいから注文したら、アボカドのミルクシェイクを頼んでしまい
スカッとしたかったのに、ドロッとなってしまった。
体が汗と汚れで非常に気持ち悪かったので、シャワーを浴びたいと思ったが
浴びれそうな所が見つからなかったので、ウェットティッシュを買って
建物の影で裸になって体を拭き、短パンとYシャツに着替えた。
体はスッキリし、ウェットティッシュは真っ黒になった。
適当に街を歩いてみたが、コロンボの街はなかなか都会で
色んな店があり便利そうだが、人はやはり田舎よりは愛想がなく冷たいし
おまけに女の人はみんな、化け物みたいな顔をしていた。
キレイな人もときどきいたが、その人もどこか化け物のようだった。
空港や土産物屋は高いと思ったので、お土産は全部スーパーで買った。
けっこう買ったつもりだったが、全部で600円くらいだったので
自分がとてもセコい人間に思えた。(実際セコい)
海を見に行こうと思ってビーチまで行ったら
今日は大統領がコロンボにやってくる日だがなんだかで
街中で厳重警備をしており、軽く職務質問などされてしまい
おまけに雨が振り出し、傘は壊れ、道に迷い、散々な目に遭いながら
なんとかコロンボ空港行のバス停まで辿り着いた。
バスに乗る前に夕飯を食べておこうと思い、近くの食堂に入り
最後の夕食なので派手に行こうと思ったら、なんと所持金が400円しかなく
これで無事に帰れるのかと、とても不安になったので、一番安いパンを2つだけ食べ
紅茶も飲まずに、水道水を少しだけ飲んだ。
すぐにバスに乗り空港へ向かったが、そのバスも渋滞に巻き込まれ
2時間ほど余裕を見てバスに乗ったからよかったものの
もしものんびりしていたらと思うと、寒気がした。
現地時間21時。出発2時間前になんとか無事に空港へ着き
残りのお金でちょっとだけお菓子を買って、すぐに搭乗ゲートをくぐった。
空港内の無料のインターネットで、メールチェックなどをしていると
あっというまに搭乗時間がきて、飛行機の一番後ろの席に座った。
横には誰もいなかったので、飛行中は3席のシートに横になり
シンガポールまでの4時間ぐっすり眠った。
朝5時にシンガポールのチャンギ空港に着き、免税店でテキーラを1本買った。
免税店のオバちゃんは、ティッシュでグルグル巻きにしてある私の足の指を見て
あら偶然、わたしも昨日ドアに手の指を挟んじゃったのよ
と言って、包帯で巻かれた左手の親指を見せてくれた。
おばちゃんに、お互い気をつけようねと言って、入国審査を通り
わたしの初めてのスリランカ旅行は終わった。
家に帰る地下鉄の中で、i-pone をいじっている子供やおばさんを見て
嗚呼またシンガポールに帰って来てしまったなと実感し
来月も必ず出国してやると心に誓った。
おわり
また旅の日記を楽しみにしています。
返信削除今回の旅では合計いくら使いましたか?
最後のオチ、"i-pone"が面白かったです。
今回は確か150S$(9000円)だったと思いますね〜。
返信削除遺跡の入場料とかでけっこう使いました。
機械がスマートになるにつれて、脳みそがスマートじゃなくなると信じているのは私だけでしょうか。