2012/07/01

かえってきたティオマンその参

29日、違う集落に行くため朝9時頃宿をチェックアウトし、スピードボートで移動。

着いたのは観光客がとても多い村で、宿はどこも満室で、宿探しに手間取るが
中国系のサービスが悪そうな安いシャレーに無事チェックイン。
トイレから軽い悪臭がするが、蚊取り線香を焚いてニオイはごまかした。

その宿のレストランで中国人の作ったクソまずいイギリス風の朝飯を急いで食べ
10時からのコーラルアイランド(珊瑚島)シュノーケリングツアーに参加した。
一人2000円もしたが、前回ケチッて参加しなかったので今回はしぶしぶ払った。

ツアーは小さいスピードボートに10人ほどが乗り
集落から2kmほど離れているコーラルアイランド周辺の
シュノーケリングスポットを4カ所ほど周り、3時間ほどで帰ってくるというもの。
(ほどを使うのはほどほどに)

正直さほど期待してなかったが、これがなかなかすごい事になった。

1カ所目は島の近くで、水深10mはありそうだったが
水が透明で底までしっかり見えた。色々な魚達がエサ欲しさに船に集まってきていた。
ツアーではライフジャケットとマスクと足ヒレをセットで貸してくれるので
実はシュノーケリングが始めてな奥さんも、安全に楽しめた。
私は潜水が好きなので、ライフジャケットは着たくないと言うと
泳ぎが得意なら問題ないよとOKをもらった。

エサは持ってなかったが、海の底から死んだ珊瑚を拾ってきて
エサを持ってるフリをすると、魚が寄って来る寄って来る。


2カ所目はコーラルアイランドに上陸し、みんなお昼ご飯を食べている中
私たち夫妻は引き続きシュノーケリングに没頭。
浜辺から100mほどのところに岩場があったので一周しようと回り込むと
岩の向こう側は非常に波が激しく、底も深く足もとは何も見えず
なんともいいようのない恐怖と孤独を感じ、始めて必死に泳いでなんとか一周した。

波の少ない所で、小さなウツボでもいないかなと一人で海底を見ながら泳いでいると
なんと珊瑚の下から期待に反し大きなウツボが出て来た。
正面から見ると顔の幅が20cmはある私の想像を超える大きな奴だ。
マジで喰われると思い逃げようとすると、向こうからちょうど奥さんが現れ
二人になると急に強気になったので、再び戻ってナマコを持ってウツボと戦った。

勝手に、追いかけてくるようなイメージをウツボに対し持っていたが
ただ単に住処を守っているような感じで、やや臆病なやつだった。


これはオモロいもんが見れたと思い3カ所目へ移動。
島から1kmほど離れたところにある大きな岩場の周辺。
岩場の間になにかおらんかなと奥さんと二人で岩場へと入っていった。
岩の影になっているところは光があたらず深い闇になっており非常に怖い。
なにか恐ろしい物が潜んでそうな感じがしたが
まぁシュノーケリングスポットなんだから危ないものはいないだろうと自分に言い聞かせ
ゆっくりと岩場の奥へすすんでいくが
飽きてしまったのか、奥さんが途中で無言のまま戻っていく。

わたしは怖いもの見たさでもう少し先まで行こうと一人で泳いでいった。
少しづつ岩と岩の感覚が狭まり、岩影も多くなり暗くなってくるが
ようやく10m先あたりに岩場の終わりが見え、向こうに行けるかなと思ったそのとき
なんとその岩場から1.5mはある鮫が出て来た。と思ったらもう一匹。
見るからに鮫!という感じの2匹の鮫が、わたしの前に現れた。
あ。やばい。と思うが先かすぐに元きた道を引き返し
何度も後ろを振り返り、鮫が追って来ていないかを確認しながら
渾身のクロールでボートまで戻った。
こういう悪夢はよく見るが、現実でここまで恐怖を感じたのは始めてかもしれない。

すぐにスタッフにその事を伝えると、スタッフは案の定笑いながら
大丈夫、危険な鮫じゃないし、見れたおまえはラッキーだと言っていた。
まぁ冷静に考えると、そういうことなのかもしれないが
基本的にわたしは、海で一番怖いのは鮫で
そして遊泳が許可されているところに鮫はいない。いるはずがない。と考えているので
もうラッキーとかそういうことではなく、ちゃんと教えておいて欲しかった。

しかし改めて考えてみても、予め危険な鮫でないと知っていたとして
同じようにあの薄暗い岩場で単独で泳いでいるときにあの鮫に遭遇したとして
ああおいでなすったなと近づいていけるかと思うと絶対にそれはない。
80cm大くらいの魚が海底の方を泳いでいるのを見ただけでもちょっと怖いのに。


ああ疲れたと思いながら、スピードボートは最後の場所へ移動。
今度はティオマン島の方へ戻り、集落からは1kmほど離れた島の岩場。
珊瑚がたくさんあり、キレイな紫色のイソギンチャクも生殖していて
その中にニモでおなじみのカクレクマノミがたくさん隠れていた。
なにか変なものはいないかと一人で何度も潜水していると
なにやら図鑑で見たことがある、ピンク色のキレイなトゲに覆われたオニヒトデを発見。
たしか毒があったような気が?と思いながらも、どうしてもちょっかいをかけたくなり
潜水していっておそらく毒は出ないであろう針の横側をデコピンしてみた。
するとあろうことか指に激しい痛みが走り指の横を出血。
あれ!?なんで?横側触ったのに?と思いながらも、やばい。毒・・・。
とテンションがた落ちでボートに上がり、周りには出血が気づかれないように
指を口に加え血を吸い出していた。
とても痛かったが、むかしスズメバチに刺されたときのような
痛みや腫れとは違っていたので、誰にも言わず様子を見た。

ツアーはやっと終了し、宿に戻り指の出血もおさまり、腫れも見られなかったので
奥さんにテンションが急に下がったわけを申し訳なく説明し反省した。
海の中の生き物は触ってはいけないというルールを破った天罰が当たったのだろう。

3時間ぶっつづけのシュノーケリングに疲れた我が夫婦は
嫁は日記を書きにカフェへ、わたしは誰も来ないような浜辺のはずれへ行って
ハンモックを吊るし裸になって夕方まで寝ていた。
その夜はこの旅行で始めてのビールを飲み、浜辺で夜空を眺めた。

缶ビール一本でなぜここまで幸せを感じるのだろうと考えてみたが
それはやはり、今日一日全力でがんばったからだろうと思う。
そして、そんな日は二本目のビールは飲まない。
これが33歳にして思う酒の飲み方だ(キリッ)


翌日土曜日、朝飯を食べて一泳ぎしてから11時半出発のフェリーに乗ろうとしたが、
フェリーは11時過ぎに目の前で港を離れていった。
遅れるならまだしも早いってどういうこと?と腹が立ちながらも
次の2時出発のフェリーまで時間を潰し、まさかと思い1時半にフェリーに乗り込んだら
案の定フェリーは1時40分に出発した。

バスと地下鉄を乗り継ぎ、家に着いたのは夜の9時近くだった。


今度ティオマンに行くのはまた2年後くらいだろうか。
マレーシアには他にも行きたいところがたくさんある。



























写真1:次の村へ向かうスピードボートで写真を取り合う夫妻
写真2:名も無き小島
写真3:どこに行ってもネココネコネコ
写真4:コーラルアイランド上陸に興奮する人
写真5:興奮してハイレグにする人
写真6:カフェで絵日記を描く奥さん
写真7:遭遇したと思われるブラックチープシャーク(画像見ても恐怖)
写真8:珊瑚を食い荒らす憎きオニヒトデ(悔しいが美しい)

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