2015/05/08

スワンナプーム空港よりモチ米を食べながら













【 5月8日 】

ただいま午前11時。やっと空港にやってきた。これからシンガポールだかなんだかに帰らなければならない。10日だけだったが、この旅行は非常に長く感じた。去年のほぼラオスのビエンチャンにいりびたっていた10日間は非常に早かったが。今回は移動をたくさんしたからだろうか。バンコク→ ナコンパノム→ ラオスのナヒン村→ ナコンパノム→ パタヤ→ バンコクと、なんともまとまりのない一貫性のない、何がしたかったのか自分でもよくわからない旅行。あとはビール飲み過ぎて覚醒して、あんまり寝られなかった。だから一日が長く感じたのかもしれない。

パタヤでは昼間はカフェやレストランにいりびたり、仕事やったり本読んだりしていた。そして夜になると、ずっと面白そうな所を探してビアバーを回っていた。おとついの夜はsoi7(道の名前)で、ホステスや地元の人がカラオケをやっているBARを見つけ、そこでまったり飲んだ。

ある小道の脇に怪しいピンクのネオンのBARやら店がずらーっと並んでいて、そこの一軒のBARが外に小さいステージを作って、そこでRUNDMCみたいな格好をした岩の怪物みたいな顔のオジさんがノートパコンでDJしてて、隣でそのBARのママやら、ホステスやらが、タイのPOPソングを歌ってるんだけど、メロディーもタイ語の発音も面白いし、みんなかなり歌い込んでるらしく、上手に抑揚をつけて踊りながら歌っていた。そしてそのBARで働いてるウォーターボーイズの脇役みたいな感じのレディーボーイ(オカマ)が、10分おきに衣装取り替えたりして激しく卑猥なダンスをして、みんな大爆笑。ファランのおっさん達からチップをもらったりしていた。そして周りのみんなも、客がいなくても安いウィスキーなどを飲みながら、曲に合わせて楽しそうに踊っていた。こういう光景がわたしの大好物である。一緒に踊れればもっと楽しいんだろうけど、そんなクールなシティーボーイではないので、ニヤニヤしながらビールを飲むのが関の山だった。たまにこういう所に自分の奥さんも連れてきている中年ファランを見るが、わたしも実はアレをやってみたい。店からすると迷惑なのだろうか。その前にそんな所に連れて行かれる奥さんが迷惑なのだろうか。

それから違う店では、すごく若くてほっそい体した、いかにもタイっていう顔をした徴兵制度大嫌いですみたいな、レディーボーイとゲイの狭間のような男子に気に入られたらしく、目の前でビヨンセのような腰振りセクシーダンスを延々と見せられた。

最後にもう一杯と思って、夜2時頃に行った店では、自分と同じ年のスコータイ出身のホステスさんに、ラオスで大変だった話を延々とした。見た目は夏の雪女みたいな人なんだけど、すごく頭が良さそうな人で、ときどき興奮する私を諭しながら、真面目な顔でずっと話を聞いてくれた。声が元々高いらしく、さらにタイ語特有の鼻濁音もあって、英語上手なんだけどいまいち何言ってるのかわからなかった。トヨタ車を所有しているらしく、オフの日はドライブするらしい。BARで働く人達は裕福じゃない人だとずっと勝手に思っていたが、どうやらそうではなく、家のコンドミニアムにプールがあるとか、日本にもよく旅行に行くとか、けっこう私より良い暮らししとる人がたくさんいた。そんな彼女も、深夜3時近くまで飲んでから、今日は何時まで仕事するの?と聞いたら、あなたが帰ったらすぐ帰るわよと真顔で言われたので、空気を読んですぐおいとました。

そんなわけでパタヤでは毎日深夜2、3時までたくさんビール飲んで、なぜか朝6時には起きてしまい昼間も寝られないという感じだった。でもとにかくホテルがとても居心地よかったので、また奥さんとでも一緒に遊びに行きタイ。

そして昨日の昼にまたバスで、パタヤからバンコクに帰ってきて同じホテルに泊まり、今日はもう飲むまいと思ったが、やっぱり2、3杯外で飲んでさっさと寝た。が、やはりまた5時頃起きてしまった。

今回はタイ人とも他の国の旅行者とも色々話してみたが、自分の話術が思ったより単調で浅はかでどーしょーもないという事に気づかされてしまった。オチもあまりないし、ときおりちょっとかっこつけて語る自分の人生哲学のようなものも、どっかの安い受け売りみたいだし、話してても自分にすら響かない。さらに話が尽きてくると決まって、中国語話せるとか、シンガポールで柔道教えてるとか、どんだけ長い休みでも自由に取れるんだぜ的な自慢を必ずするんだヨウヘイさんは。次の日シラフになって本当に底が浅いなと思う。自己嫌悪まではならないけど、鼻で自分をせせら笑ってしまう。中国語も実はカタコトだし、柔道も強くないし、休み取れても給料入らねえじゃねえかよと。ちょっとそろそろ寡黙で無口な男に方向転換した方がいいのかもしれない。俺の口は災いしか生まないしな。

それにしても飛行機が遅い。もう30分くらい遅れていて、中国人観光客の声がでかくてうるせーよー。シンガポール行きの飛行機は、いつも中国人満載だからは嫌なんだよ。しかも何が一番嫌かって実はウルサい事ではなく、彼らは本当に見るからにバチが当たりそうな奴らなので、そのバチがもしたまたま今回は乗った飛行機が墜落するという事だったら、一緒の飛行機に乗ると巻き添えを食ってしまう。それが一番怖いと思ってしまう。

そういやあ中国人じゃないけど、今回はタイ人から韓国人の悪口をめっさ聞いてしまった。怒鳴りながらケツを叩かれたとか、あいつらは世界で一番自分達が偉いと思ってるとか、いくら金積まれても絶対ヤりたくないとか、タイでもなかなか傍若無人に暴れ回っているらしい。こりゃ健全な韓国人はえらい迷惑だね。

さて、早く帰って寝たいよ。

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