2012/08/29

スリランカ その3

8月17日。目が覚めるとまだ朝の4時だったが、外が若干明るいので
この町はなぜこんなに朝が早いんだ!?と不思議に思いながら
2度寝する気にもなれなかったので、外に散歩に行くことにした。
宿の裏に山があったので、ひたすら登っていくと、途中に寺があって
白い服を着たじいさんばあさんが朝もはよからお参りをしたり、お経を唱えていた。
さらに登ると国立公園入り口の門があったが
ここも入るのに金がかかるというので入らずに違う道へ行った。

さらにしばらく歩くとワイワイ人の声が聞こえてきて
屋外の学校(寺子屋みたいな)があり、大学生くらいの若者がたくさんいた。
時計を見るとまだ朝5時だったが、そのときにようやく
スリランカに着いて時計の時刻を変えてないことに気がついた。
2時間違うのでようするに今は朝7時だった。

校内に寺もあったので、中に入ってグルグル見ていると
そこを縄張りとしている犬が吠えて威嚇してくるので
こちらも威嚇して追い払うが、追い払うたびに犬が増えてきて
最後は10匹くらいの犬に吠えまくられて学校を後にすることとなった。
ほんっっっとうに忌々しいクソ野良犬共め。
俺がニホンオオカミだったらおまえらを一匹残らず噛み殺して小便かけてやるのに。

帰りにすれ違う学生たちが
みんな俺の穿いているサロン(腰巻き)を見てニヤニヤしやがる。
年配の人や労働者は、「お!サロンいいね〜 似合うね〜」なんて声かけてくれるのに。
これだからちょっとインテリかじったような若者はいけすかん。
俺がこの国の人たちに敬意を払って同じ格好をしているのが理解できないのだろうか。

と怒りにふるえ、若者にガンを飛ばしながら歩いていたが
サロンというのは労働者のオジサン達が身につけたりするような物なので
もしかしたら、日本で外国人がフーテンの寅さんのような格好をして
外を歩いているようなものかもしれない。

やっと宿に着き、シャワーを浴びて出発の用意をした。
自分で持ってきた蚊帳をバッグにしまおうとすると
蚊帳にノミみたいな小さい虫がついていたので
まさかと思いつぶしてみたら、見事に血がたくさんでてきた。
気がつかなかったが、けっこう吸われていたらしい。

宿を出て市場の食堂で朝飯を食べた。
現地の人は朝は何を食べるのかと見渡してみると
みんなソウメンの塊のような物を食べてるので、指をさして自分もそれを注文してみた。
ソウメンではなくて米粉を使ったライスヌードルみたいな物らしいが
見た目よりも美味しく、カレーと一緒に食べると、すぐオナカいっぱいになった。

またバスに乗り、3時間ほどかけて "DAMBULLA" という町に着いた。
むらがるタクシーの客引きを無視して、ガイドブックに載っている宿まで
炎天下の中を20分ほど歩き、なんとか見つけてチェックインした。
その町の見所である ”ダンブッラ石窟寺院” というのが宿の目の前にあったので
懲りずにサロンにはき替え、さっそく行ってみた。

時間帯のせいか全然人がおらず、受付のねーちゃんもヤル気がなくだらしない。
またもやサロンを見て鼻で笑われたので
ムカついて、そのねーちゃんの声マネをしてバカにしてやったが
そのあと非常に虚しくなり、もう無益な争いはやめようと思った。

巨大な岩山を登っていくと、岩を削って作られた部屋がいくつもあり
その中にたくさんの大仏が置かれ、天井と壁には仏陀の絵が所狭しと描かれていて
想像以上に素晴らしかった。
さらに岩山からの景色もなかなかだったので、帰りは岩場で少し昼寝をした。

しかしダンブッラの町は見所はそれだけで、町には目新しいものは特になかった。
宿に日本の小説が何冊かあったので、そのうちの一冊「告白」を
ベッドに寝転がりながら夜まで読んでいた。

夜になり腹が減ったので、15分くらい歩いて飯を食いに行った。
帰りにインターネットカフェに行こうと思い、近くにないか人に聞いてみたら
そのお兄ちゃんが20分近く一緒に探してくれた。
結局見つからなかったが、お兄ちゃんの優しさがとても嬉しかった。

外はもう真っ暗だったのでバスに乗って帰ろうと思い
バス停で人に聞いて、石窟寺院前行きのバスに乗った。
しかしバスは分かれ道で寺院とは違う道に進んだので、あれ?と思ったが
どこかで曲がって合流するんだろうと思い、バスの行き先を注意して見ていたが
いっこうに曲がる気配はなく猛スピードで直進していく。
乗客に英語でお寺お寺!と言ってみたが、みんな何のことかわからないらしく
やっと一人の若者が後ろからやってきて、これはお寺行きじゃないと教えてくれた。
すぐにバスを降りたが、やはり相当走ったらしく
街灯もまったくない真っ暗闇な田舎道に一人残されてしまった。
悪態をついみても始まらず、ときどきやってくる車やバイクの光に親指を立てるが
誰も止まってくれず、さらに悪態をつきながらも頑張っていると
10分くらいしてやっと一台のバイクが止まり、後ろに乗せてくれた。
バス停でよかったのに、わざわざ宿の前まで送ってくれたので
いらないと言われたが、バス代なんですと言ってなんとか20Rs受け取ってもらった。

とても疲れたが、小説が面白かったので夜2時近くまで読んで寝た。















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