タフボーイ

先週土曜　仕事もなかったので　家でゴロゴロ本でも読もうと思っていたが
奥さんの　家にずっといたらどうせ気分が落ちこんでめんどくさい人間になるんだからどこか外に遊びに行ってリフレッシュしてらっしゃいというオーラに負けて
しかたなく　ハンモックを持ち３０分くらいかけて東側のビーチまで自転車で行った

土曜でみんな仕事が休みなので　ビーチには色んな人がいた

家族連れのシンガポール人
大勢でBBQをしているフィリピーナ
スケボーしている少年たち
釣りをしているマレー系のおじさん
ジョギングしているゲイの白人カップル
生まれたての子鹿のようになってローラーブレイドをしている初心者のオバさん

ああ世界では戦争や餓えで毎日何千人もの人が死んでいるというのに
ここは本当に平和だなあと思った（ヒマなときほど頻繁に思う）


１時間くらい自転車でブラブラしてようやく手頃な木を見つけ
ハンモックを吊るして　裸になり海を横目に本を読み始めた

あいかわらず文句のつけようのない心地よさで　読書に集中できたが
３０分くらいして風が強くなり　空がくもりはじめた
まぁ雨さえ降らなきゃ問題ないだろうと　そのまま裸で２時間くらい本を読んでいた

夕方になったのでそろそろと思い　自転車で家に帰ったが
帰る途中にクシャミが出始め　家に着くと
これはもう風邪以外のなにものでもないという状態になっていた

しばらく風邪をひいていなかったので　自分の体は強い　自分は丈夫だ
自分は地球上で最強の霊長類だ
自分はさかりのついたメス猫３匹にも負けない
どんなに頑丈だと言われる花瓶でも自分が地上１８階から投げれば割れてしまうだろう
と思っていたが　案外弱く
その２時間後には　もはやベッドから起きあがる力もなく
「たのむ　殺してくれー」と呟き　奥さんに着替えまで手伝ってもらった

日曜日は一日中ベッドの上で安静にし　なんとか完治した

しかし治るとまた強気になるもので
あの苦しい風邪を乗り越えた自分は
さかりのついたメスの子鹿２頭とも互角に渡り合うだろうと思っている