2011/09/18

押忍


























ぼくはいつも久しぶりに友人に会うと
こう聞くことにしている

「どう?押してる?」

「押してんの最近?」

これは 押してんのか? んで 押してもダメなら引いてんのか?
ちゃんと工夫してうまくやってっか? という意味の挨拶だ

世の中には強く押す事だけに執着し
うまくいかんかったときに引いてみりゃいいんだ
ということを忘れている人がどれだけ多いことか

そういう行き詰まったやつらに新たな発想を生み出させるために
ぼくはいつも

「押してんの?」
「それとも引いてんの?」
「いまもう引いてる段階?」

という挨拶をしているんだ

わかってくれたであろうか




まぁそんな挨拶したことないけどね

2011/09/13

家政夫は見た

寝ようかなと思って 窓際にある目覚まし時計に手を伸ばしたんよ
そしたらな 空にオレンジ色に光るもんがあるんよ
あんな光を出しとる飛行機なんて珍しいのー
なんじゃありゃーと思うとったんよー
ほんでよう見たら けっこうスピードあげて動きよるもんじゃけえ
ああやっぱ飛行機なんかなーと思ったら 窓狭いもんやけえ
もうすぐ視界からはずれよる思ったところで そいつがピタッと止まったんよ
わしすごく驚いてな すぐに走ってリビングにある大きい窓の方に走ったんよ
ほしたらそれはまだそこから動いてなくて
ほんで なんじゃありゃーと思うて1、2分見とったんかな
それからちゃんと確かめたいと思って部屋にある双眼鏡を走って取りに行ったんじゃ
ほんですぐまたリビングの窓から空を見上げたら
もうその光がすごく小さくなっててな どうやら遠くに遠くに行ってるみたいで
だんだん小さくなってって ついに光が見えなくなってしまったんじゃ
それから双眼鏡一応のぞいたけどな もう遅かったわいな

光り方がなんかいまいちショボかったけどな
あの動きはちょっと飛行機ではないみたいやし
最後の遠くへ消えていったのも並のスピードやなかったで


まぁこんなことあまり大きい声では言えへんけどなぁ・・



あれはぜったいUFOじゃあああああ!!!!!!

2011/09/09

大当たり


















昨日夜9時頃 自転車で道路を走ってたら
横から出て来た前方不注意の車にはねられた・・・ 
いや 轢かれた・・・ 
いや 強い力で横からどつかれ転倒した(スッキリ)

ライトこそつけてなかったものの 3車線の大きい道路の一番左端を
ちゃんとお行儀よく走っていた
すると前方に 垂直ではなくわりとななめに
その大きい道路に合流するような1車線の道があった
そこから一台のタクシーが合流しようとするのがわかった

シンガポールのドライバーはあまりマナーがよろしくなく(日本から見ると)
自転車乗ってると よく後ろからあおられたりクラクション鳴らされたり
どけないと轢くぞ みたいな威嚇で交差点でも止まらず突っ込んでくることがある
しかしどうせ轢きはしないだろうと思っていつも無視している


おれがその合流地点にさしかかると
そのタクシーも案の定 全然減速をせずに道路に入ってきた
まぁどうせこいつも脅そうとしてるんだろうと気にせずに余裕をかましていた
すると

車が近づいてくる
全然減速しない
さらに近づいてくる
かわらぬスピード 2、30kmかな
車が自転車の後ろあたりに接触しそうだよ
こいつやるな こんな強気なやつは珍しい
あれ ちょっと触ったよいま やりすぎだろう運転手
いいかげんにしあららららすごい力で押されてるぅぞぉぉわぁららぁぁ!ガッシャーーーーン!

↑この間0.5秒くらいだろうか わりと鮮明に覚えている

転倒した俺は後ろから後続車のライトがたくさん見えたので
すぐ立ち上がり自転車を押して道路脇に寄った

タクシーの運ちゃんも降りてきて 心配そうに話しかけてくる
突然の出来事で 何がなんだかわからなかったが 手足が少しガクガク震えていた

それから近くにもう一台車が停まっていて そこからも一人お兄さんが降りてきて
俺見てたけど キミは悪くないよ運転手が悪いよ とか色々話してくれて
運転手も平謝りで 10分ぐらいその場で3人で話して 車の写真とったり番号交換したりして
それじゃあ後で自分の方から二人に連絡する ということで解散した

転んだときに電話を落としてそれが後続車に踏まれてしまったので 電話が壊れてしまった
あとは自転車の前ブレーキが少し歪んでしまった
あとは肘と膝のすり傷が少し

家まではまだけっこう距離があったので スピードを出さないようにし1時間くらいかけて帰った
帰る途中 タクシーの運ちゃんに 家まで乗せてくれる頼めばよかったなあと思った

家に帰り 嫁さんに事情を話して 二人に電話をかけてもらい 警察に事故報告書を出しに行った
一日経ってとくに激しく痛むところもないので 新しい電話とブレーキのお金だけ請求するつもりだ

今回はたいしたケガもなく 俺も運転手もラッキーだった
人なんて殺してしまったら最悪だからね お互いに
まぁ轢かれるのはしょうがないとして おれも加害者にならないように気をつけて運転しないと

ってかシンガポールほんとに運転下手な方多いんだよね
F1見て喜んでる場合じゃないよキミら

2011/09/04

お餅ですか?

店員「当店のポイントカードはお餅でしょうか」
ぼく「えっ」
店員「当店のポイントカードはお餅ですか」
ぼく「いえしりません」
店員「えっ」
ぼく「えっ」
店員「まだお餅になってないということでしょうか」
ぼく「えっ」
店員「えっ」
ぼく「変化するってことですか」
店員「なにがですか」
ぼく「カードが」
店員「ああ使い続けていただければランクがあがってカードが変わりますよ」
ぼく「そうなんだすごい」
店員「ではお作りいたしましょうか無料ですよ」
ぼく「くさったりしませんか」
店員「えっ」
ぼく「えっ」
店員「ああ期限のことなら最後に使ってから一年間使わないときれます」
ぼく「なにそれこわい」
店員「ちょくちょく来ていただければ無期限と同じですよ」
ぼく「なにそれもこわい」
店員「えっ」
ぼく「えっ」

青雲

それは ふれあいの心



2011/09/02

コタティンギ二日目

  


朝8時半頃 目が覚めた
昨日はけっこう遅くまでうるさかったけど
まぁなんせニューイヤーイブだし しょうがないか と思い
そしてメインは今日だから 今日はもっと出店も出て賑やかになるんだろうなーと
窓から外を見てみたら テントもなにもかも全部撤収されてた














イブがメインだったらしい
もっと買い食いしとけばよかったと嘆きつつ朝飯を探す

マレー系はニューイヤーだが 中国系には関係ないので
中国系の食堂は朝からちゃんと営業していた

メニューがよくわかんなかったが てきとーに魚のソーメンなどを注文
どいつもこいつも 5~10人くらいの大家族できていて
ジーチャンから孫まででワイワイしながらみんなで朝飯を食っている

核家族化された日本ではあまり見れない光景
さらにペアルックのTシャツを着たカップルなどもやってきて
朝からほのぼのさせられた




















朝飯も食い終わり こりゃまたうまかったなと独り言をつぶやき宿に戻る
ベッドの上で小説を小一時間読んでゆっくりしてから
荷物をまとめて宿をチェックアウトして
以前嫁さんと二人で行った 滝のある公園まで自転車で行くことにした
前はタクシーを使ったが今日は自転車

そこらのオジサンに公園のだいたいの位置を聞き
教えてもらった一本道をひたすらまっすぐ1時間ほど走った
途中ですれ違う車がかなりいたので もしかしたら混んでるのかなと思ったら
案の定 公園はものすごい数の家族連れで溢れ返っていた

ちょっとヤル気なくしたが せっかく一時間もこいで来たので入ることに
しかしすぐ帰るだろーなと思い 入場料を払うのがおしくなり
車が長蛇の列を作ってるのをいいことに 入り口をチャリで突破した
さらに第二の検問もシラーッと突破
しかし最後にインド人スタッフが 狭き門の前でチケットをもぎっていた
これはもう観念して金払うしかないかと 一応そこまで歩いていったら
まず俺の押してるチャリを見て めんどくせーなコイツと思ったのか
チケットの事は忘れて 自転車あそこらへんに停めろよ と中に入れてくれた

今日はついてるぜ!と思った瞬間雨が降り出してきたので 公園内のカフェへ避難
ミルクティーを頼んだが ここでも今日の自分の運に賭けてみたくなり
2RMのミルクティーを払うのに 50RM札と 1RMコインを ちらつかせてみた
レジのオバハンに細かいの持ってへんの?と聞かれ
ゴメン 今50RM札しかないわと言うと しゃーないな かまへんかまへん
と言って 1RMコインを受け取りそれでよしとしてくれた
もちろん財布には細かいお金がたくさん入っていたが
俺はオバハンをだまくらかし 入場料も払わず
悪だくみを考えついた足利義満のようないやらしい笑顔でミルクティーを飲んだ

ミルクティーは案の定マズかったが
イスに座って小説を読みながら
滝で水遊びする人達を眺めて1時間ほどまったりした

誰一人水着などは着ておらず 私服をズブ濡れにさせながら
大人も子供も笑顔で遊んでいた
彼らの素敵な笑顔は良い目の保養になった
水遊びはしなかったけど これなら入場料払ってもよかったかもな
と思いながらも見つかってはいけないと思いそそくさと公園をあとにした

小雨の降る中 また一時間ほどかけて町まで戻り
さてそろそろ自転車をバスに乗っけて帰るかなとバスターミナルへ行った
しかしあろうことか エクスプレスバスは一台も走っておらず
ローカルのバスしかないとのこと

バスが空いてりゃ自転車も乗せていいかなと思ったが
どのバスもニューイヤーということで郊外に出ようとする人でパンパン
これはもうあきらめようと思い しかたなく自転車こいでまた帰ることに

出発前にラーメンを一杯食べて腹ごしらえし
雨の中 カッパを着てコタティンギを出発した

本日すでに30km近く自転車をこいでるので足がだるく
30分間隔でジュース飲んだり仮眠したり走ったりし
夕方頃にやっとシンガポールとの国境の町ジョホールバルに着いた
ジョホールバルで 雨の降る中なぜかカキ氷などを食べてしまった
この時点で疲れすぎて少し頭がおかしくなっていた

少し休憩したあとなんとか国境を超えシンガポールに入ったが
もう体力がほとんどなく バス停で寝転がり小説を1時間近く読んで仮眠した
朝までずっと寝ていたかったが 気温も下がり風邪をひきそうだったので
最後の力をふり絞り 肛門が痛いのを我慢し なんとか家まで走った

時間は夜9時をまわっており 泥だらけの足と 汗まみれの体を念入りに洗い
ようやくベッドの上で眠りについた

その夜なぜか たくさんのインド人とひたすらハイタッチする夢を見た

2011/09/01

コタティンギ1日目




今週月曜火曜と 仕事もなくぽっかりと丸二日空いてしまい
家にいても腐るだけだと思ったので 思い切ってまたマレーシアにチャリで行ってきた

装備は前と同じだが 二日間だけなのでやや軽めにした

月曜朝8時に家を出たが 雲行きが怪しい
と思ったら雨が振り出し気温も下がってきた
しかたなくカッパを着てまた走り出し なんとか国境を超えた

今回は以前少しだけ寄ったことがある”コタティンギ”という小さい町に行くことにした
ズルしてバスで行こうと思ったが 看板を見るとここからたった40kmと書いてたので
しかたなく自転車で国道をひたすら走る

インド系の食堂で少し早いランチを食べる
いつものぶっかけ飯だが ウマい!ウマすぎる!
なぜこの低価格でこのクオリティの飯を提供できるのか不思議でならない
インド人にビックリ

雨も小降りになってきたのでカッパを脱いで再び走る

大きい国道だが 道が少し汚くゴミがたくさん落ちている
ゴミを避けながら走っていたが 気づくと何やら変な音が
まさかと思ったがやはりタイヤから聞こえる
と思っていると空気がみるみるなくなってガタンゴトンいいだした

前回7日間走って大丈夫だったのに 今回は開始3時間でいきなりパンク

近くの閉まっている店の前に陣取り パンク修理開始
雨降りなのでタイヤも泥だらけで手もすぐ汚くなった
なんとか新しいチューブと取り替えたが 今回は空気入れを持ってこなかった
気合い入れて口で空気入れたろうかと思ったが
近くに小さいバイク屋を見つけ エアーコンプレッサー?を使わせてもらう
空気バルブのサイズがまるで違ったが なんとか走れる程度だけ無理矢理入れてもらった

雨もすっかり止んでおり パンクの危機も乗り越えたことから
少し上機嫌で再び走り始めた

しかし起伏の激しい道ばかりで なかなか疲れた
休んでジュース飲んだり バス停で昼寝したりしながら
3時頃ついにコタティンギへ着いた




































バスターミナルを見つけ そこの周辺で安宿を探した
4つめにやっと40RMの宿を見つけ 部屋を見るとファンではなくエアコンだったので
たまにはいいかと思いそこに決めた

宿の裏にはたくさんの出店が準備されていた
よく考えると明日はイスラム教のニューイヤーだ
これは夜中少し五月蝿そうだなと思ったが 後の祭り
まぁ祭りはこれかららしいが

部屋でシャワーを浴びたあと 町を歩きながら買い食いなどをする
小さい町だが 大きいデパートがあり服を売ってる店がたくさんあった
古着屋もたくさんあり みんな真剣な顔でジーンズを選んでいた
さらによく見ると町には車高を落としたヤンキー車みたいのがたくさんある
なかなかファッションにこだわりがある奴らのようだ

2時間ほどブラブラ マレー語でジャランジャランしてから宿に戻る
宿の裏では出店に人がたくさん集まって楽しそう
俺もフライドポテトとマンゴージュースを買って部屋で食べた

ベッドで少し仮眠を取ってから夜食を食べに出た
宿の近くに中国料理の出店がたくさん出ていたが
いまいちメニューがわからないので定番のチキンライスを頼んだが
これがまためっちゃウマかった
もう一個頼もうかと思ったがさすがにそれでは頭悪いなと思い
となりの店にキレイな中国人の娘さんがカキ氷を作っていたので
そこでマンゴーかき氷を一個作ってもらう
娘さんが働いている所を見ながら食べるカキ氷もこれまた美味しかった

満足したので宿へ戻ってシャワーを浴びた
少し早いが寝ようかなと思ったが 外のお祭りがどんどん五月蝿くなってきた
まぁこれくらいなら寝れるだろうと思っていたら
爆竹のパンパンいう音が聞こえてきた
まぁこれくらいは想定の範囲内だぜと思っていたら
今度はヘビィーなメタルの曲をスピーカーで大音量で流しだした

もうしゃーないなと思い 小説を寝ながらなんとなく眠りにつこうと思っていたが
さすがにちゃんと寝れるわけがなく 夢うつつな状態でベッドで寝返りうちながら
祭りが終わるのを待っていた

そしてハッと気がつくと 窓の外に灯りはなく 物音一つしなかった
ようやく終わったのかと思い携帯を見ると 夜中の3時だった
なかなか長い祭りだったなと思い 俺もやっと本当の眠りについた