2012/12/02

DON'T BE AFRAID
















昨日久しぶりに冒険をした。

出先から家に帰ってきて、時間は昼の1時。
外はとても天気がよく、こんな日は久しぶりにプールに行きたいなと思った。
しかし今は雨期なので天気はすぐ変わる。
少し遠くにある大きい市民プールに行きたかったので
きっと40分かけて着いた頃には、大雨になっているだろう。
ああやっぱり今日も家でゴロゴロしよう、とあきらめかけたとき
心のどこかでもう一人の私がつぶやいた。


「本当にそれでいいのか。先週からずっとプールに行きたがっていたじゃないか。
その度に行かない理由を探して延期して。今日もまたそれでいいのか。」


そうだ。たしかに私は、せっかく時間をかけて行ったのに
雨で台無しになるという恐怖に縛られ、ここ数日まったく外に出なかった。
しかし、もしこれが旅行先だったらどうだろう。きっと私は

「雨が降ったっていいじゃないか。たとえ何が起ころうと
自分がしたいと思った事をして、結果的に後悔するなんて事は絶対にない。
当たって砕けろだ!」

そう言って傘も持たず外に飛び出すだろう。それがどうだ。
普段の生活にすっかり慣れきって、無難に生活することだけに執着してしまった
なんて恥ずかしいヒゲ坊主だろう。

起こるかどうかもわからない事に縛られて、やりたい事もやらないなんて
おまえ今までそうやって生きてきたのか。おまえが心から幸せを感じるとき
生きている事に感謝できるとき、それはどんなときだった!
思い出せ!取り戻せ!あのときの熱い気持ちを!

そしてわたしは、水着と水中メガネをカバンに詰めて
迷う事なく家を出てプールに向かった。
電車に乗っているときに、やはり雨が降り出したが
それを見てもなんとも思わなかった。わたしはまだあきらめていなかったのだ。

そしてプールに着いたとき雨は小降りになったが
プールの入り口には「悪天候のため開園は3時からです」と書かれた看板があった。
わたしはそんな事もあろうかと、用意してきた枕をカバンから取り出し
ベンチに寝転がり開園を待った。

プールは予定時刻の30分前くらに無事開園し、大勢の家族連れと一緒に
波のプールや、流れるプールで2時間くらい遊び、プールを後にした。

正直、期待していたほど楽しくはなかったが、帰りの電車の中で
再び降り始めた雨を見つめながら、勇気を出して行動を起こした自分を
精一杯褒め讃えてやった。

そう、今のわたしはもう雨など恐れない。
なぜなら勇気を持って恐怖に立ち向かったなら
その向こうには必ず何か得る物があるとわかっているから。

わたしはもう、恐れない。



~完~

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