2014/02/24

上海の食

やっとシンガポールに帰ってきた。今回は本当に長く実家にいたので、周りの人からもいつまでいるんだという目で見られて、ちょっと恥ずかしかった。後半は雪の少ない私の地元でも、3日連続で雪が降り積もったので、十年ぶりくらいに雪かきもした。

帰りは新千歳空港から上海まで飛び、そこで一度降りて2日間ほど観光してきた。上海は北海道ほど寒くないものの、気温は5度くらいで、着いた日は雨が降っていたし、泊まった安いホステルも暖房が少し壊れていて、初日は寒くて寒くて大変だった。奥さんはこんな所に2日もいたくない、早くシンガポールに帰りたいと泣きべそをかいていた。わたしはこういうのには慣れているが、隣でこう切々と不平不満を訴えられるとつられて、たしかにそうだなぁ、シクシク・・我らほんとに哀れよのう・・と悲しくなってきた。

しかし、わたしは今回上海で色々感動した。
まずは食べ物。あいかわらず高級なレストランなどには行かず、庶民エリアの食堂や屋台で食べたのだが、安い!美味い!思わず絶叫するほど安くて美味い。たとえば朝飯を食べに近くの小さい食堂に入り、全部奥さんに注文してもらって
・お粥1つ
・焼売(大きい)2つ
・葱油拉麺1つ
を食べたのだが、どれも美味い!とくに拉麺はたぶん打ち立てで、日本のどの麺よりもこしがあってほんとに美味かった。そして値段は全部でいくらだったの?と聞いたところ、9元だというので日本円に換算してみると、150円!っざけんな!っざっっけんな中国!!と二人でつい興奮してしまった。

それからはとにかく拉麺ばかり食べていた。ちょっとしたレストランにも入ってみたが、やはり庶民の食堂の方が段違いに美味かった。なんてったって打ち立て作り立てなんだもの全部。レストランとかのを食べたら、これ冷凍だな作り置きだなってすぐわかった。

でもこの庶民の食堂に入るのは、最初はちょっと抵抗があると思う。まず店はものすごく狭くて、たった4畳や2畳くらいの広さの店もあって、店の中が白いタイル張りで音楽もなにも流れてなく、拷問部屋か手術室のような印象を受ける。それにもちろん英語なんて微塵も通じないから、わたしも奥さんがいなかったら一人で入っていたかどうか自信がない。
しかし中国語がわかれば一人で来ても、こんなに美味しいものが食べられるということだ。いいよー すごくいいよー すごくキレイだよー!ブラウスも脱いでみようかー!!












2014/02/11

喪に

1月末に家族に不幸があり、急遽奥さんと二人で帰国して今は北海道の実家でゆっくりしています。日本から報せを受けて、一番早く帰れる便を取ったので、片道だけで一人10万以上もしました。しかしこれも海外在住の宿命です。

冬の北海道に帰ってきたのは久しぶりですが、やはり寒いです。そして日陰と日向の温度差がすごいです。でもしっかり着込んで寒さを防げたときには、達成感も少しあったりで、わたしはこの寒さがけっこう好きです。やはり道産子なんですね。

葬儀は無事に全て終わり、今は家の掃除をしたり、奥さんと散歩したり、冬期オリンピックを見たりしています。葬儀で大量にお菓子をいただいたので、消費期限を見ながら毎日みんなで頑張って消化しています。こんなにお菓子ばっかり食べて、運動もできないので、健康が少し心配です。

18日に千歳空港から上海まで行き、そこで2日ほどゆっくりしてからシンガポールに帰る予定です。こういう時だからこそ、いつも以上に気をつけて帰らなければなりませんね。





2014/01/25

ZOOふたたび

先日、日本語レッスンまたドタキャンくらって、一日暇になってしまったなと、一人で国境を超えてマレーシアに遊びに行ってきました。天気予報は晴れだったので、自転車で行こうと思いましたが、最近風がとても強く、どうせ今日も行き帰り共に向かい風になるに違いないと読み、地下鉄とバスでサッと行ってきました。

昼すぎに着いたので、まずは豪華にレストランでチキンカレーを食べて、マックでソフトクリームを買い、歩いて動物園を目指しました。もう3回くらい行ったことがあるんですが、以前は自転車で行ったのですぐでしたが、歩くと30分ほどかかりました。しかも途中で歩道がなくなり高速道路のような道の傍らを歩くはめになり、ちょっと恐かったです。

海沿いを歩いたんですが、途中で変な杭が海面から何本も突き出ているのを見つけました。なにか建物を立てるための基礎の部分かなと思いましたが、それにしては杭の高さがあまりにもバラバラでした。現代アートなのかなとも思いましたが、マレー人がそんな文化的なことをするわけはないですし、まったく謎です。とりあえず初めてみたときは、JOJOが波紋の修行を積んだ場所を連想してしまいました。
















入園料いくらだったっけかなー、10RM(300円)くらいだったかなー、値上がりしてたらイヤだなー、20RMになってたら入りたくないなー、けど最近はなんでも値上がりするからしょうがないよなー、と心配していたらたったの2RM(60円)でした。どんだけー!
平日なのであいかわらず人はいなく、とても平和な雰囲気でした。あまりに平和だったので、とりあえベンチで1時間ほど寝てみました。なにかの物音で起きたら、すぐ横で水牛がケンカしてました。

檻の中に猫がいるぞと思ったら、なんたらキャットという特別な動物らしいのですが、しぐさはもう完全に猫で、ニャーニャーと鳴いてました。




















と思ってたら、今度はほんとの野良猫が空の檻に入って寝ていました。どんだけー!




















ウサギコーナーと書かれた所があったので、入ってウサギを見ていたらスタッフが寄ってきて1RM請求されました。払ってもいいけど、ちゃんと有料と書くなり、入口で徴収するなりしてほしいですが、これがマレーっぽくていい所なのでしょう。

















さらに進むとまた有料っぽいところがあり、入ってみると飛ばない鳩がたくさんいて、みんなでポッポッポーと豆をあげていました。どうやって飛ばないように教育されてんだろうと思ったら、案の定羽根を少し切られていました・・・。まぁ、人間とはこういうものですから、あまり深く考えないようにして、とにかくエサをたくさんあげました。
















ハト園の横で、寝ている鹿を見つけたんですが、こいつなにかに似てるな〜と思っていたら、初期のディオ・ブランドーでした。

















グルっと園内を回ってみて思ったのは、以前と比べると3割くらい動物がいなくなっていて、空の檻が目立つということです。死んだのか、売っぱらったのか、あるいはマレーシアっぽく脱走したのかもしれません。そんな中ライオンだけはやたらいました。全部で10頭くらいいたような。もしかしていなくなった動物って、みんなライオンの餌にされたんじゃ・・・。
入園料安すぎるし、人も全然いないし、動物も減るいっぽう、なんかとても心配になってきたので、少しでも貢献しないとと思い飲みものや食べ物をやたら買いました。わたしの財布の紐はスーパーハードで有名なんですが、さすがマレーシアです。

家が近くにあったら週2回はくるのになと、(坊主なのに)後ろ髪をひかれる思いで動物園をあとにしました。帰りは古着屋に寄って、1時間近く悩んだ末5RM(150円)のジーパンを一本だけ買いました。もっと買えよカス。


ところで「ムーヴケナリ連盟」とはいったい何なんでしょうか。マレーシアは謎がいっぱいです。

2014/01/20

発音ミク















シンガポールで今一番有名な建物といったら、やっぱりあのホテルの上に船が乗っかっている「マリーナベイサンズホテル」でしょう。そしてその建物の裏に大きい植物園がありまして、その植物園のさらに裏にフードコートがあるんです。美味しいシーフードや、串焼きの店があるので、夜は大変混雑しているのですが、昼間は客もほとんどいなく、とても落ち着く所なのです。

わたしは平日の昼間によくそこに行き、コーヒーなどを飲みながら3、4時間ずっと座って本などをよく読んでいます。とても落ち着く良い所なんですが、一つだけイラつくことが。そこで飲み物を買うときに、店のオバちゃんに飲み物を頼むんですが、そこのオバハンがいつもわたしの英語の発音に難癖つけやがるんです。

シンガポールは「シングリッシュ」と言われるほど、独特の英語を使う国なんですが、とにかくその英語の発音がひどいんです。日本人の発音もよくバカにされますが、わたしはシンガポールの英語だって同じくらいひどいと思います。たとえば本場の英語でthirteen(13)を仮に「スァーティーン」と発音するとしましょう。それが日本人だと「サーティーン」となりますが、シンガポール人は完全に「ターティーン」と言っています。これならまだ日本人の方がマシでしょう。

家のアパートのエレベーターに乗るときなんかも、よく「何階だ?」と親切なシンガポール人が聞いてくるんですが、そこで「サーティーン」なんて言ってもビックリするくらい全く通じないのです。何回も聞き返されるので、今ではハッキリと「ターティーン」と発音するようになりました。
 若い人はもちろんわかる人もたくさんいますが、ローカルなオジさまオバさまにはそれなりの発音で話しかけないと、コミュニケーションはうまくいきません。

そういうわけで、そのフードコートのオバはんにも、それなりの発音で注文するわけです。たとえば珈琲を飲みたいときは、地元の言い方でマネて、ちゃんと「コピー」と注文するんですが、するとそのオバはんがしかめっ面で「コーフィーか?」と聞いてくるんです。それで私も「お・・おう・・・コーフィーだ」と返すんです。
 さらに紅茶(Tea)が飲みたいと思い「テー」と言うと「ティーか?」と聞いてくるんです。ティーなんて言わないんですよ普通、フードコートのオバハンごときが。どこ行ったってテーなんですから。

そして今日も、Tea-Cという飲み物が飲みたかったので「テーシー」と発音したら、「テースィーのことか?」と言われました。「テースィー」なんて言い方誰もしてねーだろうよババアこら。みんなテーシーテーシー言ってるじゃねえかなんで俺のときだけそんな忠実な発音で返してくるんだよババアこら。こらババアと、そう思ってしまうんです。

じゃあ正しい発音で注文すりゃいいだけじゃねえかと、そう思われるでしょうが、わたしは怖いんです。もし正しい発音で注文したときに、今度は訛った発音で聞き返されるんじゃないかと。もしわたしが「テースィー」と注文して、オバはんに「テーシーのことか?」と聞き返されたら、そのときは、もしかしたらわたしはオバはんを殺してしまうんじゃないかと、それが怖いんです。

2014/01/09

Sushi story

これまたシンガポールのフードマガジン「APPETITE(アパタイト)」という雑誌に描いたイラストです。
寿司に関わる物をいくつか描きました。
上から、色々な種類の包丁、寿司を載せるお皿と板、スーパーで売ってるパックの寿司、そして寿司の横に添える紅蓼(べにたで)という植物です。

寿司はもちろん日本のものですが、意外と外国人の方がうんちくは知っていたりします。しかし個人的には、しのごの言わず北海道の回転寿司へ行け!そこに答えがある!そう思います。






Seafoods

これもシンガポールのフードマガジン「APPETITE(アパタイト)」という雑誌に描いたイラストです。
海産物をとてもリアルにということで、たくさん描き込みました。着色は全部奥さんがやってくれました。ウォーターチェスナッツと、カシューナッツはおまけです。









Horse Wine

シンガポールのフードマガジン「APPETITE(アパタイト)」という雑誌にイラストを描きました。
今年は午年なのでお馬さんが乾杯をしていて、後ろには他の干支の11人がいて、その後ろには葡萄園が広がっているというイラストです。
そんなの描けないよ!と最初は思いましたが、やってみると案外できるものです。