2017/07/24

ルアンパバーン・レポート1

今私はラオスに来ている。ラオスが私に来られていると言ってもいいだろう。
ラオスは今までビエンチャンに2、3回、あと中部のタム・コンロー洞窟を見に行ったことがある。しかし一番有名なルアンパバーンには来たことがなかった。行くのに手間がかかるからだ。

シンガポールからバンコクまで行き、そこからラオ・エアウェイズかなんかで100ドルも払って行くか、ビエンチャンからバスで8時間以上かけて行くか。そこまでして行きたくねーわ、と思っていたが、今回たまたまマレーシアからのフライトを探してみたら、エア・アジアがクアラルンプールから往復で1万円前後で行きやがるというのを知って、これはずっと行かなきゃと思っていた。
しかし日程の都合で今回は往路はシンガポールからにしたので、KL乗り継ぎでやや割高になってしまったが、それでも片道1万ちょい。これは絶対に安い。

ということで先週の月曜日に、ルアンパバーンに着いた。特に期待していたわけではなかったが、一言で言うとガッカリ・プレイスかもしれない。なんというか、世界遺産に登録されたところで、やはりまだラオスであって、全然垢抜けていない、どちらかというとみんながつまらないという首都ビエンチャンの方が、垢抜けているし、いい感じだと思う。別に垢抜けているところがお気に入りなわけではないのだが、前評判と全然違うというのがちょっと引っかかるだけだ。
そしてたいして垢抜けてもいないし、観る物も全然ないのに、物価はなんか高い気がする。いや高いだろう、とくにホテルが、飯が、レンタル自転車が。まぁいいんだけど。

そして観光客は、もちろん欧米人がメインだが、次いで韓国人が多い。それから中国人だろうか。タイ人もちょっといる。韓国のソウルから、ビエンチャンに直行便があるので、それがラオスに韓国人が多い理由だと聞いた。知らんけど
欧米人はみな一緒に見えるが、フランス人が多いかもしれない。フランス語の本とか雑誌とか、宿によく転がってるし。知らんけど

そして深刻なのが中国人の問題だ。ラオスに中国人が多いのは知っていたが、ルアンパバーンにもこれだけいるとは思いもよらなかった。それも観光客ではなく、住んでいる中国人だ。観光客が行くような店に中国語表記があるのは、タイでもどこでもおなじみだが、やや中心を離れると、今度は観光客のみならず、在留中国人のための中国語表記が増えてくる。というか中国人による中国人のための店がたくさんあるのだ。商店、整備工場、不動産会社、病院まで。ラオス語表記がなく中国語のみ。これは異常な事態だ。
この中国比率が日本のどこかの町であったとしたら、そこはもう日本ではなく、中国村と我々は呼ぶだろう。ということはルアンパバーンはもう中国村なのだきっと。知らんけど

バスに乗って、ある小さい村まで行ったときは、途中で中国の企業が大きな橋だのダムだの作っているのをよく見た。そしてそこには決まって中国語のみでなにやらメッセージが書かれている。あまりよく見えなかったが、だいたい中国を絶賛するような事が書かれていたと思う。偉大な中国人は恐ろしいほどずうずうしい。

そんなルアンパバーンさんであるが、とくにする事もなく観る物もないので、毎日ブラブラして美味そうなものを食べて、夕方から薬草サウナに行って一汗かいて、ビア・ラオを飲んで部屋でYoutube見て寝るという、結局ビエンチャンでの過ごし方と寸分違わない。
飯は美味しい。とくに山、川と巨大な自然に囲まれているので、食べ物が新鮮な気がする。気がするだけだけど。でもこの気が、飯をより美味しく感じさせてくれるのは確かだ。

お気に入りの宿は、ちょっと高めだが Sakura Guest House という宿のオーナーとおばちゃんが、感じがよかったし、部屋もテレビ、エアコン付きで綺麗だった。使わんけど
一泊100,000キープ。今は雨期だが、ハイシーズンはもっと高いかもしれない。
あとはナムウー川沿いの Mao Phashok Guest House 。ここは60,000と50,000の安い部屋があるし、薬草サウナのすぐ近くで、わりと便利な場所にある。












2017/07/10

平岡さんがやってきた

先週の柔道の練習に、柔道男子60kg以下級の銀メダリスト、平岡選手が来ていた。オレより小柄だがもちろん体はがっしりしていて、聞けば現在は69kgあるらしい。あまり話す時間がなかったので、ざっくりとしか聞いてないが、今回は個人的な旅行でシンガポールに来たらしい。
普通に我がクラブの練習に参加し、快く色々な技を披露してくれた。そして光栄な事に、私がその技の受け役をやったのだが、最初に背負い投げで投げられた瞬間、なんというか素晴らしい絵画を見たときのような幸福感に包まれた。とにかくすごい背負いだった。

平岡選手は人柄も素敵で、真面目で優しい好青年という印象を受けた。どうやったら強くなれますか?という誰かの質問に、僕は自分はまだ全然強くないと思う。本当に強い人というのは、柔道が強い弱いは関係なく、柔道で培ったものを、いかに柔道以外のところで世のため人のために役立てれるか、そういう面では私はまだまだ弱い人間です。そんなような事を言っていた。
たしかに柔道は強いが精神面はたいした事ない奴というのが、けっこうたくさんいるもんだ。とくに上に行けば行くほど、強欲さも持ち合わせる事になりがちで、欲と筋肉の塊みたいな輩がけっこういる。

そんな中で平岡選手は本当に誠実で素敵な柔道家だと思う。まぁ知らんけどね。





2017/07/01

初めての週末滞在

今日は初めてここマレーシアの家で週末を過ごす。今までは毎週末シンガポールに帰り金土日と忙しく仕事をしていた。本当は先週末、もうすでに休もうと思っていたのだが、なぜか生徒達がみんなヤル気満々で、来週末も帰って来ますよねー レッスンしたいなー なんて言うもんだからしかたなく帰ったのに2つもドタキャンされて、嗚呼信じた俺がバカだった。この仕事は自分がやりたい時にフラッとやるくらいがちょうどいい。もちろんその分収入は減るが、その程度の仕事なのだ。金がどうしても欲しいならフルタイムの仕事をすればいいだけの事。

先週はラマダン(断食)が終わったところで、マレー系の店が全部閉まったり、お隣さん(インドネシア人)の家に友達らしき人達が毎日訪れでワイワイやっていた。しかしシンガポールのように街中を飾り立ててるわけでもなし、ステージが組まれて音楽ライブが始まるというようなものは見なかった。そう、これでいいのだ。アッラーはそんな事すれとは言ってないし、キリストもクリスマスにケーキを食えとも言ってないし、ブッダもお経を書けとも私を崇めよとも言っていない。

世界中のいわゆる”先進国”では、そういった宗教やら伝統やらを名目にした販売促進的行事がビジネスとして行われ、それが環境破壊を推し進める、嗚呼そういうのすごくイヤ。
そんなしょーもない事はなかなか起こらない、非常に質素なマレーシアの田舎。一つだけ気になるのは車とスクーターにみんな頼り過ぎ。どうせおまえらたいした距離じゃないんだろ、そんならチャリか歩きでいいじゃないかと言いたくなる。しかしこれは元はと言えば、自動車やスクーターを戦略的に販売し普及させた日本の自動車会社とマレーシアの政府が悪い。あの太ったおばちゃんや、育ちの悪そうな兄ちゃん達は何も悪くない。むしろ被害者だよ。
まぁそんな事はどうでもよく、じゃあ今日は何をして過ごそうかなというのが一番の問題だ。携帯を盗まれてから、あまり自転車で無意味にフラッと出かける事もなくなったので、大概キッチンで料理をしているか、裏庭で筋トレしたりハンモックに揺られたりしているかだ。そして夜は10時には寝て、朝はできれば7時前には起きて太陽がカンカンになる前に市場で料理の材料を買って帰りたい。
昨日は午後にハンモックでうとうとしていたら、ハチドリが2匹やってきて、バックヤードをチョロチョロしていた。それを見ながら私は言い表し用のない安心感というかやすらぎのようなものに包まれた。と同時に、この生活が果たしていつまで続くのだろうという、疑問のようなものも最近よく感じる。けして不安や心配ではないのだが、単純にいつまで続くのだろうかという事が気になる。これは私が決めれるような事ではなく、外因に左右されるのだろう。要は神のみぞ知るところ。

という事で今日もできるだけ悪い事をせずに、地球に存在させていただいている生命体の一つでございますという謙虚な心で、ハンモックに揺られよう。

ヒマだぞ